企業の成長を支えるプロモーション戦略とは?4つの手法を解説

企業の成長を支えるプロモーション戦略とは?4つの手法を解説

マーケティング・販促

マーケティングにおける「プロモーション(Promotion)」とは、一言でいえば「販売促進活動」です。販売促進活動というと、真っ先に思い浮かぶのは「広告」かもしれませんが、プロモーションの手法は広告だけではありません。多種多様なプロモーション手法をうまく組み合わせて戦略的に展開していくことで、より高い効果を上げることが可能です。

この記事では、マーケティングにおけるプロモーション活動の位置づけや、プロモーション手法の種類を説明したうえで、戦略的なプロモーション活動の重要性について考えます。

プロモーション3つのテクニック

マーケティングで重要な3Cと4P

マーケティング戦略を考える際にしばしば利用されるフレームワークに、3C4Pがあります。

3Cは3C分析とも呼ばれ、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)三つのCを分析して自社を取り巻くビジネス環境を把握するための手法です。一方、4PProduct(製品)、Price(価格)、Place(流通チャネル)、Promotion(プロモーション)の4つのことで、企業が商品やサービスを顧客に提供・販売する際に検討すべき要素をまとめたものです。

マーケティング戦略を立案する際には、3C分析により自社と自社を取り巻く環境を正しく把握したうえで、4Pをうまく組み合わせて効果的な施策を組み立てていく必要があります。

 

プロモーションの4つの手法

この記事のテーマであるプロモーション前述の4Pのうちのひとつです。さまざまな活動を通じて顧客とのコミュニケーションを図り、最終的には購買活動へと導いていくという一連の取り組みを指す概念です。

プロモーションにはさまざまな種類・手法がありますが、一般には大きく次の4つに分類することができます。

1. 広告(Advertising)

広告は、商品やサービスを販売することを目的として、有料の媒体を用いて行う告知活動です。TVやラジオ、新聞・雑誌といったマスメディアに掲載されるマス広告、インターネット上に掲載されるインターネット広告、電車やバスなどに掲載される交通広告のほか、街中や駅構内に設置する看板などの屋外広告がよく知られています。また、小売店の店頭に掲示するポスターやPOP広告もこのカテゴリーに入ります。

POPがあるとどう違う?活気のある売り場で売上増につなげよう

スマートフォンの普及率の向上やデータ通信の高速化を受け、動画を活用したインターネット広告も広く活用されるようになりました。また、屋外広告の領域でも、ディスプレイやプロジェクターなどを利用して画像や動画を表示する「デジタルサイネージ」と呼ばれる手法が積極的に取り入れられています。

急成長する動画広告市場 出稿先の正しい選び方とは

販促ツールとして注目されるデジタルサイネージとは

広告の主な目的は、商品やサービスに対する認知の拡大と理解の促進、ブランディングです。また、潜在顧客の購買意欲を喚起するという役割もあります。

2. セールス・プロモーション(Sales Promotion/販促)

セールス・プロモーションは、広告よりもさらにダイレクトに購買につなげるような活動です。セールス・プロモーションの手法としては、デモンストレーション、クーポンやプレミアム・ノベルティの配布、商品やサービスの試用(いわゆる「お試し」)などがよく知られています。これらのように直接消費者にアプローチする方法のほかに、販売店のモチベーションを上げるための販売コンテスト実施などもあります。

広告の主な目的が認知拡大や理解促進であったのに対して、セールス・プロモーションでは実際に購買を成立させることが主目的となります。ただし、場合によっては、顧客との関係性強化や商品への理解度向上などを目的として行うこともあります。

3. 人的販売(Personal Selling)

人的販売は、見込み顧客や既存顧客と実際に接触して行う販売活動です。
訪問営業や店頭での実演販売、展示会や見本市における営業担当者による接客、製品の利用方法指導、商品購入後のアフターフォローなどがこれにあたります。

人的販売の目的は、商品やサービスに対する理解度の向上、購買意欲の促進です。また、実際に営業担当者などが対面で接客することにより、信頼感の向上も期待できます。

4. 広報(Public Relations)

広報は、企業や企業が販売する製品のブランディング、イメージ形成などを目的として展開される活動で、「Public Relations」の頭文字をとってPRとも呼ばれます。広報誌の発行、新聞や雑誌・TVなどのメディアに対するプレスリリースの配信などを行います。

また、イベントなどへの協賛や慈善活動の参加なども、広報活動の一環として行われます。

 

戦略的プロモーションの重要性

このように、一口にプロモーションと言ってもさまざまな種類や手法があり、それぞれに目的や得られる効果が異なります。プロモーション活動を展開する際は、自社の目的や自社を取り巻く環境を明確にしたうえで、最も適した手法を組み合わせて実施することが重要です。

どのようなターゲットに対して、いつ、どんな手法でプロモーションを展開していくか、その方針を定めたものをプロモーション戦略と呼びます。プロモーション戦略は取り扱う商材やターゲット層、市場環境などにより千差万別となりますが、例えば次のような戦略を立てることができるでしょう。

1. BtoC商材(一般消費財)のプロモーション戦略

清涼飲料水や家庭用の洗剤、家電製品など、幅広いターゲット層に販売する一般消費財の場合、まずは商品の存在を認知してもらうことが重要です。そこで、TVCMや新聞・雑誌などのマスメディアに広告を掲載して認知の拡大を図ります。そのうえで、店頭にポスターやPOPを設置して来店客にアピールしたり、実演販売などを行ったりして購買へとつなげる取り組みを行います。

最近はマス広告からWEBサイトへ誘導したり、初めからインターネット広告に注力したりするケースもあります。オンラインから実際の店舗へ顧客を誘導するO2Oプロモーションも増えています。

基本を知れば意外と簡単!今さら聞けない「O2O」をズバリ解説します

2. BtoB商材のプロモーション戦略

一方、企業向けに販売するBtoB商材の場合、一般消費財のようにマス広告を使った認知拡大やイメージアップの施策はあまり行いません。販売先がある程度限られていますし、「欲しいから買うWANTS商材」ではなく「必要だから買うNEEDS商材」である場合がほとんどで、購買意欲を刺激するような取り組みはさほど重要ではないからです。

このため、BtoB商材の場合は展示会や見本市などに出展して見込み顧客と直接接触し、カタログやチラシ・パンフレットなどを配布したり、対面で商品説明を行ったりといった形で認知の拡大を図ります。最近はWEBサイトに商品・サービスの情報を掲載し、プレスリリースを配信して認知拡大に取り組むような手法も一般化してきています。

また、収集した名刺から見込み顧客リストを作成し、そのリストに対してダイレクトメールを送信したり、ダイレクトメールからWEBサイトへ誘導したりするなどして、商品やサービスに関する情報提供を行う企業も増えてきました。このような活動を繰り返しながら見込み顧客との関係性を構築し、導入ニーズがある程度顕在化した時点で、営業担当者が顧客を訪問して提案活動を展開して、契約まで導きます。

 

目的の明確化が戦略的プロモーションの第一歩

このように、プロモーション戦略の内容は、状況により異なります。

「戦略を立てる」ということは、目的を達成するために何をやり、何をやらないかを明確にすることだといえますが、これはプロモーション戦略についても同様です。数あるプロモーション手法をすべて実施するのではなく、自社が販売する商品やサービス、ターゲット顧客の特性、競合他社の戦略や市場の状況などを踏まえて、最も効果が上がる手法を選択することが重要です。

これからプロモーション戦略の構築に取り組まれる方は、まずは3C分析などのフレームワークに沿って顧客、競合、自社が狙うべき市場、およびそこで達成すべき目的を明確にしたうえで、具体的なプロモーション戦略へと落とし込んでみてください。

なお、図書印刷では店頭POPカタログプレミアム・ノベルティの開発イベント・展示会の企画インターネット広告SNSの活用といったさまざまなプロモーション活動を支援するサービスを提供しています。詳細は下記のページにてご覧ください。

 

効果的なPOP活用法を知りたいときは

図書印刷では、どのような場面でどんなPOPを使用すれば効果が期待できるのか、その活用方法をまとめた無料eBOOK「これで売場が活気づく!POPの活用法」を用意しています。

POPは「有益な情報を提供するツール」であり、店舗への来店者の購買意欲を掻き立て、さらには商品購入の意思決定を促す効果があります。POPを効果的に利用して、店頭がにぎやかになり活気が生まれれば、来店頻度や1人あたりの購入単価が上がり、売上もアップできます。


POPを活用した店頭の活性化や来店者の購買行動を誘引するためのヒントとして、ぜひご活用ください。

【無料eBook】これで売場が活気づく!POPの活用法

参考:

検索