HRテック導入で人事はどう変わる?導入事例や近年のトレンドを紹介

人事・総務

近年、AI、RPA、IoTなど最新のHRテクノロジーの出現により、先進的なHRテックサービスが続々と登場し、多くの人事担当者の関心を集めています。本記事では、HRテックとは何か、HRテックが注目される背景、国内HRテック市場のトレンド、導入事例や期待されている効果について解説します。

HRテックの定義と注目される背景

HRテックとはHuman Resource(人的資源)とTechnology(技術)を掛け合わせた造語です。一般的には、クラウドシステム、AI、ビッグデータ解析などの最先端IT技術を活用して行う人事業務サービスのことをいいますが、広義では企業がこれまで使用してきた適性検査、人事システムなども含みます。言葉自体の歴史は古いのですが、テクノロジーの進歩により急速にその機能が高度化しており、あらためて注目を浴びています。

日本最大のHRネットワークである「日本の人事部」が2018年4月に行ったアンケート調査では、「HRテクノロジーを活用しようという意識」がある割合は、経営層では39.0%、人事部門では59.5%、現場では26.9%という結果でした。このことから、特に人事部門がHRテックに強い期待を抱いていることが分かります。

HRテックが注目される背景

テクノロジーの進歩が加速化したこと以外にもHRテックが注目される理由があります。

近年では多くの企業がグローバル化を推進しており、海外各地に拠点を持つ企業も増えてきています。そうした状況下で、国内外に点在する人材の能力や可能性を把握するために、人材データを一元管理する必要性が高まっています。

国内では若年労働力人口の減少が加速化するなか、企業にとって人的資源の重要性が高まっており、従業員をよりきめ細かくサポートし、一人ひとりの能力を高めたりエンゲージメントを向上させたりする必要にも迫られています。また、働き方改革が進むなか、人事部門自体の業務も効率化していく必要があります。

こうしたさまざまな課題を解決するツールとしてHRテックが注目されているのです。

HRテックカオスマップから読む、市場規模とトレンド

一般社団法人日本中小企業情報化支援協議会が発表しているHRテック関連サービスのカオスマップによると、2019年4月時点で、人事領域の9分野に390ものHRテックサービスが存在します。毎年のようにサービスは増え続けており、かなりの成長が予測されている市場です。

市場調査を専門にするミック経済研究所によるとHRテックの市場はクラウド領域においてだけでも、2018年度は前年比139.7%の250.8億円、2023年度には1000億円に到達すると予想されています。

HRテック関連サービスの種類:カオスマップの9分野

HRテックカオスマップでは、HRテック関連サービスを9つに分類しています。それぞれの分類にはどのようなサービスがあるかを紹介します。

1.求人

いわゆる求人メディアが該当します。総合求人情報サイト、アルバイトサイト、口コミサイト、リファラル採用サイト、外国人特化サイトなどさまざまな種類があります。AI機能でマッチングすることを打ち出すシステムも登場しています。企業側、求職者双方が利用可能です。

2.採用

応募者の分類から採用までの一連の採用業務を一元管理できるシステムです。近年はSNSと連携できるタイプやSNSを介して採用活動ができるシステムもあります。いずれも、情報を一元管理でき人事部門内で共有化できるため業務効率のアップにつながります。

3.エンゲージメント

社内の人材(タレント)のスキルや状況を把握できるタレントマネジメントシステムのほか、従業員の目標管理システム、人材開発・人材育成のためのeラーニング教材などがあります。社内コミュニケーション用のツールやストレスチェックサービスなどもこの分野に含まれます。

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4.労務管理

紙やエクセルで管理していた労務業務を効率化できるシステムです。入退社に伴う書類作成、社会保険手続き、勤怠管理、給与計算、明細発行、年末調整などを自動化することが可能です。外国人社員の在留期限や資格などを管理できるタイプ、リモートワーク社員の勤怠管理ができるタイプもあります。

5.People analytics(人事可視化・分析ツール)

働き方データの収集や、社内アンケートなどにより従業員の働き方の実態を把握するためのツールです。業務負荷の軽減や組織改善に役立てられています。

6.アウトソーシング

労務、人事、事務などの業務を代行するサービスや、人事業務などを全国のリモートワーカーに依頼できるクラウド型のサービスなどがあります。人材紹介会社、人材派遣会社に一括発注できるシステムもあります。

7.アルムナイ

企業のOBやOGとのリレーションを深めるためのプラットフォームのようなものが該当します。退職者に自社のファンでいてもらうことは、長期的には自社の評判を高めることになります。また、“出戻り採用”も期待できます。

8.HCM(人材マネジメント)

勤怠管理・給与計算、人材のスキル管理など、HR領域を幅広くサポートするシステムや、AIを組み込んだERPパッケージなどが該当します。単体の機能ではなく総合的なシステムです。

9.その他

人材紹介会社、人材派遣会社に特化したマッチングシステムなどが該当します。

HRテックの導入事例、導入効果

タレントマネジメント、採用、労務管理分野などのHRテック導入事例を紹介します。

株式会社日立製作所:世界25万人の従業員のスキル・経験を一元管理 【タレントマネジメントの事例】

日立製作所は世界各地の従業員のクラウドデータベースを2018年に本格導入しました。経営層、管理職、従業員それぞれの閲覧権限は異なりますが、管理職はプロジェクトチームのメンバーの絞り込み、従業員は仕事の協力依頼などに活用できます。海外人材が45%を占めるため、どの国にどのような能力や経歴を持つ人材がいるかをすぐに把握できなかったという課題に対応しており、世界共通の人材プラットフォームとして情報の一元管理を進めています。

ソフトバンク:AIによるエントリーシート選考により500時間の工数削減 【採用業務の事例】

ソフトバンクは2017年から新卒採用活動のエントリーシート選考にAIを活用しています。導入にあたっては何千通ものエントリーシートをAIに読み込ませ、合格・不合格の基準を学習してもらい精度を検証するというステップを踏んでいます。導入後、採用選考業務における500時間の工数を削減できたと公表しています。

加和太建設株式会社:労務管理業務を80%減 【労務管理の事例】

加和太建設株式会社は、労務業務にHRテックを導入したことにより、入退社に伴う社会保険等の書類作成や手続き、役所への申請業務、給与明細発行などが効率化できたと公表しています。労務手続きや管理業務にかける時間が1週間から1日になり、作業時間に換算すると約80%を削減できたそうです。

NTT東日本:ロボット『OriHime(オリヒメ)』を活用し在宅勤務者とコミュニケーション【HCMの事例】

NTT東日本は株式会社オリィ研究所と共同で分身ロボットOriHime(オリヒメ)の実証実験の結果を公表しています。OriHimeとは、在宅勤務する人に代わって職場に置かれる分身ロボットで、在宅勤務者の眼となるカメラ、耳となるマイク、口となるスピーカー、感情や動作を表現する腕を備えており、会議のようなシーンで在宅勤務者がOriHimeを遠隔操作することで自分の感情を伝えることが可能です。社内の人もまるでその人が職場にいるような感覚を持つことができます。リモートワーカーが増えていく時代に対応した商品です。

HRテックで人事採用業務はどう変わる?

HRテックについては、すでに採用業務、労務管理業務、タレントマネジメントを利用した人材配置面での導入効果事例がかなり出ています。2018年度くらいからは、エンゲージメント、メンタル系の分野のHRテック商品も増えており、近い将来は蓄積された従業員のデータとAIを活用して効果を発揮した事例などが出てくることも期待できます。

しかし、HRテックは、あくまで発展途上の市場であることを踏まえる必要があります。2019年時点で存在するシステムのなかには、現状を精緻に測定はできるものの問題解決までには至らないシステムも多く、人間が課題を設定し、データを活用しながら対応策を決めていくHRテックの方がまだ主流だと言えるでしょう。

定型業務についてはHRテックを導入することで、業務コストの削減、効率アップにつながるため比較的導入しやすいと言えますが、それ以外の分野では、何を目的にHRテックを導入するのか、どのように活用するかを明確にしながら、適切なシステムを選択していくことが大切です。

 

まとめ

企業の最大のリソースである「人材」を採用し育成する人事部門の仕事も、実態は煩雑な業務が多く、これまで効率的とは言い難い面がありました。しかし、HRテック導入でこうした人事業務を大幅に変革できることが期待できます。

HRテックは新しい市場であり、次から次へと画期的なツールが登場していきます。現在はサービスを上手に活用しながら業務を効率化していくことが重要であり、将来的には、AIやRPAの活用による会社の業務の変革などを検討する必要も出てきます。今後は常にHRテック市場の進化をキャッチアップしながら、自社の人事戦略を組み立てていく必要があると言えるでしょう。

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参考:

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