広告だけではない!「人の気持ちをデザインする」コミュニケーションデザインで成功する秘訣とは?

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昨今、多様なメディア環境と消費者動向の変化によって「広告やマスメディアのみで消費者を動かす」ことが難しくなりました。情報を一方的に消費者に伝えるのではなく、さまざまな方法で「課題を解決する」コミュニケーションデザインが、新たな視点のマーケティング手法として注目されています。

広告だけではない、コミュニケーションデザインとは?

まず、コミュニケーションデザインとは何でしょうか? コミュニケーションデザインとは、企業と消費者、社会の間に存在する課題を、広告に限らず「コミュニケーション」を使って解決することです。

今まで広告は「広く伝える」ことを基本にしてきましたが、現在は「広く伝える」だけではモノが売れる時代ではありません。そこでそれぞれの企業が持つ課題である「モノを売る」ための手段として、広告だけに限らず、さまざまな方法を考え、実践することがコミュニケーションデザインなのです。

また、企業が持つ課題が「モノを売る」ことだけとは限りません。「より良い採用活動を行いたい」「CSRや社会貢献を社会に伝えたい」など多様な課題に対してもコミュニケーションで解決していきます。

コミュニケーションデザインの成功事例

「コミュニケーション」と言っただけでは、イメージが湧きにくいかもしれません。そこで、具体的にどのような事例があるか見てみましょう。

事例1:食材の可能性をブランド化し、商品を売る

「『冷え知らず』さんの生姜シリーズ」を販売する永谷園は、生姜という「食材」をブランド化していくことに決め、永谷園生姜部を立ち上げました。「新商品を販売し、売りたい」という課題に対して、通常は新聞やテレビCM、広告で大々的に宣伝を行う方法が頭に浮かびます。しかし、この事例では、まずは食材の試験農場の開設や、大学との共同研究の結果、食材を使ったレシピをウェブ上でユーザーに公開し、少しずつ消費者とコミュニケーションを取っていきました。

その後、新聞広告やテレビCMを展開したことで、さらにWEBサイトへの流入も多く見られるようになりました。コミュニケーションデザインによって、WEBと広告の組み合わせが効率的に機能した成功事例です。

事例2:100年先も愛される地方デパートにする

老舗デパートである鶴屋百貨店は、「100年先も愛される地方デパートにする」というビジョンを持っていました。広告やキャンペーンを仕掛ければ来年の業績は伸びますが、長期的に愛される企業となることにはつながりません。そのため、この事例ではデパートの人材改革を行いました。具体的には、新しいアイデアが出せる人材の育成や、企画コンペの実施、社内評価方法の改善など、社内のコミュニケーションについての多岐に渡る改革を行いました。それが社員の意識を変え、売り場も活性化したことで、顧客からの見え方も変わり結果として集客にもつながりました。お客様の要望に応える環境づくりのため、社内におけるコミュニケーションデザインによりビジョンに近づいた成功事例です。

時代の流れとコミュニケーション方法のマッチングが重要

2つの成功事例では、時代の流れとコミュニケーション方法がマッチしていることが分かります。

メディア環境は情報過多であり、コンテンツも多様化・細分化しています。さらに、マス情報からCGM(Consumer Generated Media)情報という“消費者自身がつくるメディア”へトレンドが変化し、消費者の行動もAIDMA型(注目→興味→欲求→記憶→行動)からAISAS型(注目→興味→検索→行動→共有)に変化したことも、コミュニケーションデザインが今後ますます重要なポイントとなってくる理由です。

成功するコミュニケーションデザインの4つのヒント

最後に、成功するコミュニケーションデザインの4つのヒントをお伝えします。

1.課題解決を常に念頭に置く

コミュニケーションデザインは「コミュニケーションを使って課題を解決すること」です。広告を作ること、キャンペーンを行うことを「目的」にしてしまうのではなく、あくまでも「手段」として捉え、本来の「目的」である課題解決を常に念頭に置きましょう。

2.自分の感覚に頼り過ぎない

思い込みでコミュニケーションデザインを進めてはいけません。コミュニケーションは常に個人ではなく、複数の人の間で生まれます。自分自身の肌感覚に頼るのではなく、ターゲットとなる人や社会をリサーチし、根拠のあるコミュニケーションデザインを行いましょう。

3.課題解決のためにさまざまな手法や選択肢を考える

成功事例からも分かるように、課題解決のための手法は広告やキャンペーンだけではありません。「どの手法を使えば、設定したターゲットに対し効果的にコミュニケーションを取ることができるのか?」あらゆる手法や選択肢を、頭をやわらかくして考えましょう。

4.人の気持ちを基本にデザインする

コミュニケーションデザインを成功させるポイントは、人の気持ちを考えてデザインをすることです。そのため「その人は何を感じるのだろうか」「どのように考えるのだろうか」という視点を持ちながらデザインし、人の気持ちをしっかりとつかむことが重要です。

まとめ

企業と消費者、社会の間に存在する課題を、コミュニケーションを使って解決するのが「コミュニケーションデザイン」です。 変化するメディア環境や消費者動向に合わせて、広告だけでなく多様な手法を用い、消費者や社会とコミュニケーションを取りましょう。

 

参考:

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