ECサイト成功のカギは人材にあり!運営はデータ活用と顧客体験が大事~川連一豊氏【後編】

マーケティング

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デジタルマーケティングの賢者たち(2)
川連一豊氏【後編】

EC(電子商取引)を展開するにあたり、業務のデジタル化に抵抗や苦手を感じるご担当者様も多いのではないでしょうか。しかし、ECサイト運営担当者に求められる適性や運営フローはそれほどハードルが高くありません。

前回の、経営者やマーケターに向けたスペシャルインタビュー「デジタルマーケティングの賢者たち(2)川連一豊氏【前編】」では、ECサイトの成功の秘けつである「ネットのおもてなし」や、成功事例についてお話を伺いました。後編である今回も、ECのコンサルティングを行う図書印刷の鈴木暁雄が、ECサイト運営のコツや売上を伸ばせる人材の育て方について、EC集客の第一人者に尋ねます。(全2回の後編です。前編はこちら。)

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運営は課題の根底に「人材」がある!データを活用できる組織を整えよう

鈴木:「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」が進む中で、これからECへの展開を始めようとしている企業も多くあります。デジタル化を進めている組織や担当者は、どのような課題に直面していますか。

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川連一豊氏
フォースター株式会社 代表取締役社長
ジャパンEコマースコンサルタント協会(JECCICA)代表理事

川連氏:問題の根底にあるのは「人材」でしょうか。デジタル化を進めるには、今まで縦割りだった組織を横につなげる必要があるものの、それを実行できる人が少ないのが現状です。ECは、会社の業務運用全体や各部署が抱えている課題について話ができる人が責任者にならないと前に進みません。

多くの企業で20代から40代にかけて、若手や中堅の現場社員はさまざまな取り組みをしようとしていて、数々のアイデアも持っています。ところがその上にいる部長クラスがネックになって、デジタル化がストップしがちです。そうした壁を、人の力で打ち破っていくことが重要になります。

顧客データなどのデジタルデータが大量に取れるようになってきており、それらを使って成功している企業もたくさん出てきていますね。データを持たないまま、ECなどデジタルビジネスで勝負しようとするのは、“海図を持たずに、太平洋のまっただ中で船を動かす”ようなものです。顧客データをきちんと取得して活用している組織は、本当に手強い存在になります。そうしたデータの重要性を実感として持ちつつ行動している組織かどうかが、成功と失敗を分けるのではないでしょうか。

 

担当者の適性:ECサイトの利用者であること、対応が柔軟であること

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鈴木暁雄
図書印刷株式会社
デジタルマーケティング営業部

鈴木:EC(電子商取引)サイトを運営する場合、どのような担当者が向いているのでしょうか。

川連氏:最も避けるべきは、ECで商品を買ったことがない人がECを担当することでしょう。ECで商品を購入して良かったこと、悪かったこと、実体験を通じて、その楽しさや痛みを理解していることが、ECを運営する上での土台になるからです。実際に購入体験のない人は分からないことがあっても、自分で確認せず、何でも人に頼ろうとしがちで、なかなかうまくいきません。

一方、ある程度ECで売上が上がるようになると、既存サイトのやり方を絶対に変えない人も少なからず見かけます。「このデザインでこれまで売上てきたから、このやり方じゃないとダメだ」と言い張ったりするわけです。時代の変化は早く、サイトのデザインも時とともに更新する必要があります。それを理解し、お客様の好みの変化についていけないと、売上の伸びは期待できないでしょう。

 

担当者に必要な「データ分析と顧客理解」は買い物体験からはじめよう

鈴木:ECサイトを運営する人材に、欠かせないスキルや特徴はありますか。

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川連氏:ECサイトということもあり、データ活用できる人材は必要なのですが、お客様からすると、「自分がなぜそのECサイトで買ったのかを分かってもらいたい」という思いがあります。それをデジタルデータだけから割り出すのは難しいため、アンケートを取ったり、メールやメッセージ、LINEなどで、お客様になぜ買ったかを直接聞く方が早道です。

そうした結果を数値化して把握しておくと、お客様も「このECサイトは自分のことを分かってくれている」と感じて、共感度が大きく高まります。ですから、顧客データとお客様の思いの両方を理解できる人材を育てることが必要でしょう。

鈴木:そうした人材を育てるには、どうしたことから始めたらよいのでしょうか。

川連氏:利用者として、ECで買い物をするところからだと思います。我々は「買い物カゴをくぐる」という言い方をしますが、ECサイトの運営経験がない人でも、実際にくぐってもらって、自分で買い物をすると色々なことが分かります

どんなECサイトでも、最初から最後まで気持ちよい体験というのはまれで、段ボール箱がたばこ臭かったとか、不快な事態も起こりがちです。また、問い合わせも必ずするようにしておくと、返事が遅かったり、分かりづらい長文のメールが来たりするので、それは自分たちがECを運営する上での改善に役立ちます。

担当者の運用:一連のフローのケアと「カゴ周りの対策」

鈴木:では、ECで売上をさらに拡大させるために、どのようなことが求められるのでしょうか。

川連氏:ECサイトの運営には、フロントにあたる集客から始まって、画面やメール、チャットでの接客、購入された商品の包装、発送、商品を届けた後のフォロー、レビューをもらったらその対応、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用した情報拡散など、一連の流れや手順があります。

それらすべてをバランスよく、レベルアップしていかなければなりません。売上は、それぞれの活動がつながって成り立っているので、部分部分が上手くいっていても、「メールの返答が遅かった」「段ボールが汚れていた」といった一部のマイナス材料だけで、満足度がゼロになりかねません。

さらに、コンバージョン率を見ながら、どこに集客していくべきかを考えます。例えば高額の広告費をかけて集客しても、コンバージョン率が低い場合は、せっかく来店してくれた人を取りこぼしてしまっているわけなので、コンバージョンに近い買い物カゴ回りを見直します。

コンバージョン率の改善が図れたら、CRM(顧客関係管理)でのフォローも検討します。お客様は移り気なところがあるので、しっかりフォローすることが大切です。基本はお客様が商品を受け取ってから、3日ないし5日後にフォローメールを送ること。「ECでの購入者は21日後にどこで買ったか忘れてしまう」とも言われているので、フォローを継続することが重要になります。

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鈴木:最後に、ECサイトに注力している企業へメッセージをお願いします。

川連氏:アマゾンのジェフ・ベゾスは「新しいテクノロジーが出てくるが、10年後も変わらないのは『早く、安く、すぐ届く』ことだ」と言っています。アマゾンはそれが可能ですが、日本のECサイトでは不可能です。そこで、お客様が「この店長だったら、このお店だったら、この会社だったら、私のことを分かってくれて、欲しいものを用意してくれている」と感じられるような店舗運営をしていくことができるECサイトが成長していくと思います。

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プロフィール
川連一豊氏
フォースター株式会社 代表取締役社長 ジャパンEコマースコンサルタント協会(JECCICA) 代表理事

静岡県生まれ。愛知大学法律経済学部卒業。1999年インターネット通販の世界に入り、2000年楽天市場に出店。売上を倍々で伸ばし、インターネット通販業界で大きな注目を浴びる。2003年に楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤーを受賞。2004年7月に独立し、システム開発とECコンサルティングを行う有限会社SAVAWAYを設立、2013年に1300億円のシステム流通額を達成。2014年3月にフォースターを設立、現在EC関連のシステム開発とコンサルティング、運用業務を行っている。また、EC業界発展のための情報提供を行う一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会(JECCICA)の代表理事も務めている。

鈴木暁雄
図書印刷株式会社デジタルマーケティング営業部

2012年図書印刷入社。商業印刷物全般、スペースメディア、キャンペーン、WEBマーケティングに従事した後、関連企業のデジタルマーケティング部署に出向。大手製菓メーカー、トイレタリーメーカを担当。2019年4月より図書印刷のデジタルマーケティング営業部に所属。アカウントマネージャーとして、顧客の課題解決施策を企画・立案。また、プロジェクトマネージャーとして、社内外のメンバーを統率し数々のプロジェクトを推進中。

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