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One to Oneマーケティングとは?手法と実例を解説

多様化する要求に合わせる!一人ひとりを大切にするOne to Oneマーケティングで顧客の心をつかみましょう

消費社会の成熟に伴い、顧客の要求は年々多様化しています。このような状況に対応するために、顧客一人ひとりに合わせたマーケティングを行う「One to One マーケティング」が近年注目を集めています。One to Oneマーケティング実践のポイントや手法、実例を説明します。

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目次

One to Oneマーケティングとは

One to Oneマーケティングはマス・マーケティングと対極にある考え方で、顧客それぞれのニーズや好み、購買履歴に合わせて、個別にマーケティング活動を展開する手法です。近年、顧客の要求は多様化しており、またそれに応えるデジタルテクノロジーの発展により、今後ますます注目される考え方といえるでしょう。

例えば、同じWebサイトを訪れていても、あなたが見ている画面と、隣の人が見ている画面は異なることがあります。マス・マーケティングの代表であるテレビCMであれば、みんなが同じものを同時に見ることになりますが、One to Oneマーケティングでは、個々のニーズに対応してアプローチを変化させるのです。

具体的には、下記の4つの要素を効果的に組み合わせてアプローチを使い分けることになります。

  • 誰に(ターゲット)
  • 何を(オファー)
  • いつ(タイミング)
  • どのように(チャネル)

この4点をうまく組み合わせ、顧客が「自分にぴったり」と思える施策を実現できれば、見込み顧客から初回購入へ、2回目購入からロイヤルカスタマーへ、と変化してもらうことができるでしょう。

One to Oneマーケティングの手法

次に、主なOne to Oneマーケティングの手法を見てみましょう。

1. レコメンデーション

インターネットを閲覧していると「おすすめ商品」が表示される場合がありますが、これはインターネットの閲覧や購入履歴をもとに商品をおすすめするレコメンデーションという手法です。このレコメンデーションに用いられる技術には以下の4つがあります。

  • ルールベース
    「Aを購入した人には、Bをおすすめする」というルールをあらかじめ設定し、実際にAを購入した人に対して、自動的にBという商品をおすすめします。最もシンプルな手法です。
  • コンテンツベース
    商品(コンテンツ)同士の類似性を分析し、関連性の高い商品をおすすめします。
  • 協調フィルタリング
    顧客の行動や購買履歴からデータを分析し、ターゲット顧客と類似した顧客が購買した商品をおすすめします。コンテンツベースが商品の特性を分析していたのに対し、こちらは顧客の行動パターンから意外な組み合わせを発見することが可能です。
  • ベイジアンネットワーク
    ここまで紹介したレコメンデーション技術を組み合わせて、複雑に絡み合った因果関係の確率を計算し、ターゲット顧客が購買する確率が高い商品をおすすめします。「ハイブリッド」と呼ばれることもあります。

レコメンデーションはAmazonなどのECサイトを思い浮かべていただければ分かりやすいでしょう。また、定額課金動画サービスのNetflixが精度の高いレコメンド機能を持っていることも有名です。

2. マーケティングオートメーション(MA)

マーケティング・オートメーション(MA)は、One to Oneマーケティングを自動的に行うツールです。顧客一人ひとりに合わせるといっても、それぞれどうアプローチするかをいちいち考えていたのでは、膨大な負担になってしまいます。そこで、MAによって、「誰に」「何を」「いつ」「どのチャネルで」コミュニケーションをとるか、あらかじめシナリオ設定します。例えば、Webサイトのこのページを訪問した人には、こういう内容のEメールを送付する、といったシナリオを用意して実行させるのです。

また、顧客情報や顧客の行動に点数をつけて、何点以上の顧客にはより積極的にアプローチを取る、といったことも自動で行うことができます。One to Oneマーケティングを行うのは負担が大きすぎる! と考えるマーケターにとってMAは便利な手法といえるでしょう。

3. リターゲティング広告

複数のWebサイトを訪問しているときに、いつも自分が閲覧したことのある商品の広告が表示されているといった経験はないでしょうか? これは、Cookieを使用したリターゲティング広告と呼ばれるOne to Oneマーケティングの手法です。特定のWebページに来訪した顧客に対して、再度訪問を促すための広告を表示しているのです。

上記はほんの一例です。One to Oneマーケティングの実践には、概念の理解だけではなく施策の実行が欠かせません。One to Oneマーケティングと相性の良い施策として、ダイレクトマーケティングがあります。

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ダイレクトマーケティングの注意点や実践例は、下記でご覧いただけます。
ダイレクトマーケティングとは?手法と成功のためのポイントを解説

One to Oneマーケティングの実例

では、具体的なOne to Oneマーケティングの事例を見ていきましょう。

事例1:POSデータを登録顧客にひもづけて迅速な分析、キャンペーン告知

1300店の店舗を持つある飲食店企業では、日々行われるキャンペーンの反応確率予測による膨大な分析モデルの作成、膨大な顧客データの処理、マス分析から個別分析への処理という課題を抱えていました。そこでMAを使って、POSデータを登録顧客おのおのにひもづけ、短時間で大量の分析モデルを作成しました。今では、顧客一人ひとりに合わせたキャンペーンを行っています。

事例2:コンテンツサイト開設で、顧客との信頼関係を構築

家庭用製品を取り扱うあるメーカーは、コンテンツサイトを開設し、商品だけでなく関連するレシピやコラム、暮らしに関する情報を提供しています。また自社の商品やサービスを販売するECサイトも運営し、会員数は数十万人を超えています。

これらの膨大な登録顧客情報を分析し、行動履歴に基づいたメールを適切なタイミングで配信しています。無作為抽出をしていたときと比較して、開封率、クリック率、購買率がともに向上しました。顧客の行動にコンテンツサイトとECサイトを連携させて誘導することで、顧客との関係性を構築した成功事例だといえます。

事例3:購入プロセスを4段階に分類

Webで直接顧客から受注生産する、ある電化製品メーカーでは、潜在顧客のWebサイトでの行動特性から、興味がある商品を判別し、潜在顧客に合わせたメッセージを個々に送付しています。

同社では、潜在顧客を見込み客にするまでのプロセスを4つの段階に分類し、各段階に合わせて別々のメッセージを送り、顧客の段階をひとつずつ進めて購買に至らせます。次の段階に移行せず滞留してしまう潜在顧客に対してもメッセージを用意し、継続してコミュニケーションを取っていることが成功のポイントです。

このように、One to Oneマーケティングにおいては、顧客の属性データや行動データ等を横断的に把握する必要があります。これらの顧客データはデータベースに統合され、各種マーケティング施策に活用されていきます。

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顧客データベースを活用したマーケティングの実践例は、下記でご覧いただけます。
データベースマーケティングとは?CRMとの違い、活用事例を紹介

まとめ

One to Oneマーケティングを行うときは「誰に(ターゲット)」「何を(オファー)」「いつ(タイミング)」「どのように(チャネル)」という4要素を効果的に組み合わせ、目的に合った手法を活用することが大切です。多様化する顧客の要求をしっかりつかんでいきましょう。

図書印刷では、蓄積された顧客データを分析し、一人ひとりにあわせたマーケティング施策を実現するためのプランづくりから運用までを支援しています。どのような施策をおこなえばよいのかわからない、MAツールやCRMツールを導入したけど使いこなせていない…といった場合にはぜひ当社にご相談ください。 お問い合わせはこちら

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