セグメント配信とは?効果的な配信方法や成功事例を解説

セグメント配信とは?効果的な配信方法や成功事例を解説

マーケティング

メールマーケティングを担当していると、メールやメールマガジンの開封率が上がらない、配信解除が多いという悩みを持つことがあるのではないでしょうか?そんなときは既存のメールを読み直して、ターゲットがしっかり絞られているか、ターゲットに関係のない情報が多くないかを確認しましょう。膨大な情報が行き交うなかで、ユーザーは自分に関係がないと判断した情報には目を向けてくれません。ここでは対象を絞ることで相手の心をつかむセグメント配信について紹介します。

セグメント配信とは

セグメント配信とは、メール配信リストを居住地や購入履歴などの条件で絞り込み、対象となるユーザーに合わせた内容のメルマガや案内メールを送信するマーケティングの手法です。セグメント配信に対して、同じ内容のメールを全員に送ることを一斉配信と言います。

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消費者の好みやニーズが多様化するなか、すべての顧客に対して同じ商品を同じように提供していては、顧客の満足度を上げることはできません。セグメント配信は、顧客の属性や行動を理解したうえで、相手に合った情報提供を行うもので、一斉配信に比べてきめの細かいコミュニケーションを取ることができます。顧客の情報を分析・理解して、それぞれの顧客が求める商品・サービスを最適な形態で提供するCRM(顧客関係管理)のひとつとしても活用されています。

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CRMについてのコラム記事です。こちらも併せてご覧ください。

CRM戦略とは?4つの構築ポイントを解説
ECサイトにおけるCRMの重要性とは?

セグメント配信の効果と注意点

セグメント配信にはたくさんのメリットがありますが、同時に気をつけなければいけないこともあります。メールの配信対象を細かく分類することによる効果と注意点を挙げてみましょう。

セグメント配信の効果

セグメント配信をすることで、次のような効果を期待できます。

  • メールの内容を顧客の興味に合わせられるため、開封率・クリック率が上がる
  • 顧客のニーズに合ったメールを届けることで、コンバージョン率が上がる
  • 顧客にとって興味がないメールを何度も受け取ることがなくなり、メールマガジンの配信解除が減る
  • 継続的に顧客の好みに合う情報を送ることで顧客との良好な関係を維持できる
  • 優良顧客だけに特別なメールを配信することで、顧客ロイヤルティが向上する

セグメント配信の注意点

セグメント配信をするときには、次のようなことに注意しなければなりません。セグメントを絞りすぎないことや、費用対効果のバランスを小まめにチェックすることでリスクを減らせます。

  • 対象を絞れば絞るほど配信数が減少するため、メール作成や配信の手間を考えた際の費用対効果が下がる可能性がある
  • 対象を絞りすぎると、メールの内容が好みから外れるリスクが高まる
  • 関心があるテーマでも、同じようなメールが何度も送られてくると飽きられてしまう場合がある

セグメント配信を行う方法

次にセグメント配信を行う方法を紹介します。まずは対象となる顧客を条件によって絞るセグメンテーションを行います。そして各セグメントに合わせたメールを用意し、配信ツールを使って送ります。送ったあとの効果測定、検証も重要です。

<セグメント配信の流れ>

  1. 顧客のセグメンテーションを行う
  2. メールの内容を決める
  3. メールを配信する
  4. 効果測定を行う

ステップごとに、それぞれのポイントを詳しく解説していきましょう。

①顧客のセグメンテーションを行う

セグメント配信をするためには、顧客を共通または同質のニーズを持ったグループに分けるセグメンテーションを行います。既存の顧客リストや購買行動データをもとにビジネスにとって有効なターゲットを抽出し、そこから分類に必要な項目を決めていきます。セグメント項目には、年代や性別といった属性をはじめ、さまざまな切り口が考えられます。いくつか例を挙げてみます。

地理的要素

居住地域や気候、都市部か郊外かなど、地理的要素から分類します。わかりやすく言うと、暑い地域に暮らす人に暖房器具の情報は不要かもしれませんが、寒い地域の人には興味を持ってもらえるでしょう。お店やイベントのお知らせなども、地域にひもづいたセグメントが有効です。

属性

年齢、性別、職業、年収、家族構成といった要素で分類します。属性はとてもベーシックなセグメント項目ですが、テーマによっては細かく分ける必要があります。例えば、子ども用品とひと口に言っても、乳幼児の紙おむつなのか、ランドセルのような小学校入学前の準備品なのか、年齢によって求められる情報がまったく異なります。

嗜好(しこう)

ライフスタイル、パーソナリティ、価値観などの要素で分類します。例えば、同じくらいの年収で同じ地域に住む30代の男性が2人いても、性格や価値観によってファッションや読んでいる雑誌は違います。釣りが好きな人、サッカーチームのサポーター、特定のアーチストのファンといったセグメントにも、それぞれに異なる情報ニーズがあります。

行動履歴

ECであれば商品購入の有無、サイトにアクセスした時間や曜日、購入に至った経路、購入の頻度といった顧客の行動から分類します。初めてそのサイトを利用した人なのか、よく使ってくれるリピーターなのかによっても、求める情報は大きく変わるでしょう。

セグメントをする際は、これらの項目を単独で使うのではなく、いくつかを掛け合わせて抽出することが多くあります。例えば、「大都市圏に住んでいる」「20代~30代」の「フルタイムで働く」「女性」で、「化粧品のECでよく買い物をする」といった具合です。

②配信するメールの内容を決める

セグメントをイメージしながら配信するメールの内容を決めます。次に挙げるポイントを押さえましょう。

顧客理解の上に立って考える

メールを作成する際のポイントとなるのは、対象とした顧客層への理解です。相手がわかっているからこそ、伝える情報もピンポイントに絞ることができるのです。

例えば、前述の化粧品ECのサイトをよく利用する女性層は、どんなタイプの化粧品を購入しているのでしょうか?価格帯はいくらぐらいで、反応しやすいキャッチコピーにはどんな傾向があるでしょうか?これらの理解の上に立って、セグメント配信メールでお知らせする商品やキャンペーンのキャッチコピーを決めていきます。

なお、こういった顧客への理解は、主観に基づくものや単なるイメージではなく、客観的なデータに基づいて進めたいものです。自社の顧客データや購買行動データを分析するほか、外部のデータも活用して、できるだけ客観的な仮説を立てましょう。そしてセグメント配信とその成果検証をしながら、顧客理解とセグメンテーションの両方の精度を上げていきます。

関係ないと思わせる情報は載せない

セグメント配信メールでは、顧客が自分のために送られた情報だと感じられるワン・トゥ・ワン・コミュニケーションが理想です。そのためにも、自分とは関係がないと感じさせる情報がなるべく載らないようにしましょう。例えば好きなブランドのセール情報が来たと喜んでも、自分が行ける範囲のお店で行われないのでは、がっかりしてしまいます。あれもこれも紹介しようとすると対象がぼやけます。ピンポイントでニーズの高い情報を掲載しましょう。

「あなた宛て」を強調する機能を使う

「あなた宛て」のメールであることを強調する簡単なテクニックのひとつに、メール配信ツールの差し込み機能があります。差し込み機能を使えば、顧客の名前や会員ステータスなどをメール件名や文中に表示させることができます。顧客に合った内容のメールが個人宛てで届けば、名前が入っていないメールよりも強い印象を残すことができます。

③メールを配信する

メール配信リストと、セグメントごとのメールが準備できたら、いよいよメールを配信します。

メールをセグメント配信するツールを活用する

セグメント配信は、主にメール配信ツールを利用して行います。メール配信ツールの機能としては、メールを手軽に作成できる機能、配信先リストを読み込んで一斉送信する機能が一般的ですが、設定に応じて配信先を絞り込めるセグメント機能が付いているツールを選びましょう。

顧客関係管理をサポートするCRM支援ツールにも、セグメント配信ができる機能があります。CRM支援ツールは主に顧客データの収集、分析、管理を自動化して行うシステムです。そのため、顧客のデータの分析、セグメントからメール配信までを一元的に行えるという利点があります。

いろいろなWEB上の行動に応じてマーケティング施策を実行するマーケティング・オートメーション(MA)ツールは、主に見込み客を対象とした営業活動に使われるシステムですが、セグメント配信にも活用されています。例えば、WEBから資料をダウンロードしたユーザーに翌日フォローメールを送るというシナリオを指定すれば、100件でも200件でも自動的に遂行します。

効果測定ができるHTMLメールで作る

送信するメールは、できればHTMLで作成しましょう。テキストメールより目立つという利点に加え、HTMLメールであれば開封率や誘導URLのクリック数といった効果測定ができるからです。

配信のタイミングを見極める

また、配信のタイミングも重要です。顧客データからセグメント別にメールの開封時間を抽出し、対象の顧客層にメールを見てもらいやすい時間に配信を設定します。

④配信後の効果測定

セグメント配信をしたあとには、配信データを取得してメールの開封率やコンバージョン率などの効果測定をします。1回のセグメント配信で結果が出ない場合も、少しずつ試行錯誤をしながら、しばらく継続しましょう。試行錯誤の結果もまた、顧客理解に役立ちます。効果測定の結果を蓄積、分析して、顧客理解を深めたうえで、次の戦略を立てて実行するというように、改善と検証を繰り返してください。

セグメント配信の事例

以下ではセグメント配信の成功事例を2つ紹介します。

地域限定の情報を切り替えてメルマガを配信[サッポロビール]

大手ビールメーカーのサッポロビールは、WEBサイト会員向けの取り組みとして、「地域限定ビールの発売やキャンペーン情報を該当地域に住む会員だけに送る」「特定の記事に興味を持った会員のみに製品情報を送る」といったセグメント配信を行っています。以前は、メールマガジンの記事内に「ここからは地方限定情報です」といった線引きをしていたのですが、該当しない購読者にとっては不要な情報に過ぎませんでした。きめ細かなセグメント配信を行うようになったことで、一定条件の会員だけの反応を確認したり、対象を絞ってアンケートを実施したりといった、マーケティングが行いやすくなったそうです。

サッポロビール タイミングを逃さない高速メール配信によりユーザーをつかむ戦略が可能に|Cuenote FC

セグメントに合ったイベントをメルマガで案内[株式会社ビッグビート]

広告代理業やイベント企画制作を行う株式会社ビッグビートでは、MAツールを使って見込み客へセグメントごとに最適化したメルマガを配信しています。例えばグローバルな経営展開に関心を持つセグメントには、グローバルマーケティングに関する講演を案内する、といった形です。その結果、メルマガ経由でのイベント特設サイトへの訪問件数が1.5倍以上に増加したといいます。

セグメントごとにメール内容を最適化した結果、メルマガ経由でのサイト訪問件数が 1.5倍以上増加! |SATORI 

的確なセグメント配信で、顧客満足度を向上させよう

配信対象を分類して対象を絞ることで、顧客の興味や行動特性に合わせたきめ細かな情報を届けることができるようになりました。もはや、すべての顧客に同じアプローチをしていた画一的なマーケティングでは通用しない時代が来ています。顧客理解に基づいた的確なセグメント配信によって、顧客体験(CX)や顧客満足度を向上させ、ビジネスチャンスを拡大しましょう。

顧客とより良い関係性を築き、顧客満足度を高めるために、CX(顧客体験)の改善を目指しましょう。図書印刷では、CX(顧客体験)改善支援サービスを提供しています。詳しくは下記をご覧ください。

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