EC事業とは?事業を始めるメリットと立ち上げ時に考えるべき5つのこと

マーケティング

EC事業とはどのような事業を指すのでしょうか?市場規模や参入のメリットをご存じですか?EC事業への参入を迷っている人や、EC事業を始めるために何から手を付けていいか分からない人に向けて、EC事業の概要や市場規模、そしてEC事業を始めるメリットや立ち上げ時に考えるべきポイントをご紹介します。

EC事業とは

ECとは「Electronic Commerce」の略で、Eコマースとも呼ばれます。日本語で言えば「電子商取引」です。インターネット経由で契約や決済をし、物やサービスを提供する事業をEC事業と呼びます。一番身近なのは、Amazonや楽天などのオンラインショッピングサイトでしょう。物品を販売する以外にも、コンサートや演劇のチケット販売、旅行や飲食店の予約、保険の契約など、さまざまな形態のEC事業があります。また、消費者向けではなく企業同士の取引(BtoB)専門のEC事業もあります。

日本のBtoC-EC市場規模の推移(単位:億円)

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出典:経済産業省:平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)

経済産業省の調査結果を見ると、2018年のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場規模は17兆9,845億円、前年比8.96%増となりました。このうち、物販系分野の市場規模は9兆2,992億円で伸び率が8.12%。サービス系分野の市場規模は6兆6,471億円で伸び率が11.59%と成長しています。物販系の伸び率は、この2年ほどやや緩やかになっていますが、「個人消費がほぼ横ばいで推移している現状から考えれば、成長率は十分高い」という見解が調査レポートの中に記されています。

BtoC-EC 市場規模および各分野の構成比率

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出典:経済産業省:平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)

物販系分野の内訳を、市場規模の大きい順に並べると「衣類・服装雑貨等」、「食品、飲料、酒類」、「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」、「生活雑貨、家具、インテリア」、「書籍、映像・音楽ソフト」となります。これらはすべて1兆円以上の市場規模があり、5カテゴリー合計で物販系分野の85%を占めています。

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出典:経済産業省:平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)

EC事業を始める5つのメリット

EC事業を始めるメリットは、何といってもビジネスが時間や場所の制約を受けないことです。具体的に例を挙げてみましょう。

店舗が必要ない

実店舗がなかったり、実店舗が小さかったりしてもEC事業はできます。

販売エリアが広がる

国内はもちろん海外にも販売エリアを広げることができます。

稼働時間に制約がない

24時間注文を受けることができます。

リピート購入や定期購入の顧客を増やせる

顧客が店舗まで足を運ばなくても購入できる手軽さが、リピート購入や定期購入のきっかけとなります。

ブランディングに役立つ

規模や場所にかかわらずセンスが生かせます。地方の小さなブランドや製品がECサイトを通じて有名になることも。SNSやブログと連携してブランディングに役立てるケースが増えています。

EC事業のデメリットとその対策方法

一方で、EC事業には対面販売ができる店舗事業よりも難しい部分があります。例えば次のような問題点があります。

  • 顧客とのコミュニケーションが難しい
  • 競争が激しい
  • 集客が難しい

対面で接客する実店舗と比べて、ECサイトでは直接お客様に商品の説明をしたり、要望を聞いたりすることができません。そこで、写真を使った簡潔で正確な商品説明を用意することや、問い合わせフォームやチャット機能を設置するなど、コミュニケーションを補完する仕組みが必要となります。 また、ECサイトを立ち上げることで販売エリアは広がりますが、その分競合が増え、他社との価格競争も激しくなります。多くのECサイトのなかから顧客に選ばれるような集客方法も考えなければなりません。

このようなデメリットを解消するためのECならではの代表的な手法には、下記のようなものがあります。

コミュニケーションをサポートするツールの利用

実店舗に比べて不足しがちなコミュニケーションをサポートするツールとして、メールマガジンやメールがよく使われます。例えば、アクセスや購買の履歴をもとに内容を切り替えて配信するメールマガジンや、会員限定や頻繁にサイトを利用する顧客限定の案内メール、購入後の時間経過に合わせて顧客の行動を段階的にフォローするステップメールなど、きめの細かいコミュニケーションが可能です。

閲覧している商品の関連商品が同じ画面に表示されるレコメンド機能も、直接接客して商品を勧めることができないECサイトには大切な機能です。

また、ECサイトに投稿される購入者の感想や口コミは、ショップと顧客のコミュニケーションの場になります。対面では自然に得られるユーザーの反応を、インターネット経由で確認できる貴重な場です。その内容ややりとりは将来の顧客の購買意欲にも大きな影響を与えるため、丁寧な応対が必要です。

競合対策には検索エンジンを積極的に活用

大多数のユーザーは情報を求めて検索エンジンを訪れ、検索結果に表示されたサイトを訪れます。競合サイトよりも有利に自社のサイトに集客するためには、検索エンジンでより上位に表示されることを目指します。

ユーザーが検索エンジンでキーワード検索をしたときに、自社のサイトが上位に表示されるように対策することをSEO(Search Engine Optimization)、日本語では検索エンジン最適化といいます。販売したい商品や商品ジャンルがどういうキーワードで検索されているかを調べ、そのキーワードを的確に紹介ページに織り込む手法です。

検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードに連動して掲載される「リスティング広告」ならばより確実です。リスティング広告を使えば、指定したキーワードの検索結果ページの上位に、自社の商品を表示させることができ、探している人の目につきやすくなります。

データを使って効率よく集客

ECの利点のひとつは、さまざまなデータが収集できるところです。販売データはもちろん、ECサイトのアクセス解析や顧客データは、より顧客のニーズに合った仕入れや、使いやすく購入しやすいサイトづくりに生かすことができます。顧客データをもとに、商品やブランドに合ったターゲットをセグメントして的確な情報を提供することで、効率のよい集客も可能です。

さらに詳しく集客方法について知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。

【目的別】サイト集客7選!集客の方法を賢く選ぼう

EC事業を始めるときに考えること

では、実際にEC事業を立ち上げるときには、どんなことを考えなければならないのでしょうか。以下に、EC事業を始めるときに考えるべきことを5つのポイントに絞って説明します。

1 事業計画

どの商品を、誰に、どうやって販売するかというコンセプトを固めます。そして5年先を見た事業計画を立てます。ECシステムの減価償却は会計上5年なので、EC構築の計画も5年単位で考えるといいでしょう。ECサイトの構築は中・長期的な運用を視野に入れて行うべきものです。例えば、売上やユーザー数の増加に合わせてECサイトの規模を大きくする展望がある場合には、将来必要となるシステム連携やサーバーの増強も考慮する必要があります。

2 競合分析

同業者がEC市場でどのようにビジネスをしているかを調査します。すでに同業者がEC事業を始めている場合には、価格競争や商品の独自性で相手に勝てるでしょうか。もし競合がいない場合には、他社が新規参入してきたときに、どうすれば優位に立てるでしょうか。調査データの分析をもとに戦略を立案します。

3 取扱商品のラインナップ

EC事業で何を扱うか決め、仕入れ先を検討します。

4 運営計画

EC事業を始めるには次のような役割を担う人が必要です。これらの担当者を新たに雇うか、または外部の企業に依頼するかなどを決めます。また梱包(こんぽう)資材や、PC、デジタルカメラなどの機材、ECサイトのタイプによってはレンタルサーバーなど、事業運営に必要な備品を検討します。

フロント業務
マーチャンダイジング業務:商品企画、仕入れなど マーケティング業務:ECサイト制作、集客・販促など

バックエンド業務
受注、在庫管理、出荷梱包、配送、カスタマーサービスなど

5 予算

ECサイトの立ち上げ費用は、構築方法の違いや誰が担当するかによって数万円から数千万円まで大幅に変わります。実現したいことに優先順位をつけ、予算内で実現できる方法を考えましょう。

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EC事業で販売の機会を拡大しよう

場所や時間にとらわれないEC事業がうまく軌道に乗れば、販売の機会が大きく広がるでしょう。実店舗と連動させた運営をすることはもちろん、実店舗を持たずにECサイトだけを展開することもできます。

メリットが多く比較的リスクが少ないため参入しやすいEC事業ですが、市場の拡大とともに競争も激しくなっています。そこで事業を始める前には入念な事業計画やマーケティングリサーチが必要です。自社ECでは担当者のスキルに結果が左右されることがあり、結果が出るまでにはある程度時間がかかることを見積もっておきましょう。もし即効性を求める場合は、コンサルタントの助言を受けることも有効です。

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