O2Oの進化系O2O2Oとは?

マーケティング

O2O2O(オー・トゥー・オー・トゥー・オー)は、オンラインから実店舗への顧客誘導施策であるO2Oの進化系です。O2O2Oは、オンエアー・トゥー・オンライン・トゥー・オフライン、あるいは、アウトオブホームメディアオブホーム・トゥー・オンライン・トゥー・オフラインの略で、テレビCMやテレビ番組などの「オンエアー」や、屋外広告や交通広告などの「アウトオブホームメディア(OOH)」とO2Oを連携した施策です。このコラムでは、O2O2Oにはどのような進化が見られるのかご紹介いたします。

O2O2Oは、テレビCMや屋外広告とオンライン活動を連携させて、顧客を実店舗へ誘導する施策

スマートフォンで視聴者がクイズに参加できるテレビ番組を見たことがあるでしょうか。クイズの正解者にはポイントがたまり、ポイント数に応じてスポンサー企業の商品割引クーポンがスマートフォンに配信されます。その後、その商品を購入できるコンビニエンスストアなどの店舗を訪れると、スマートフォンに割引クーポンを持っていることを知らせるプッシュ通知が送られます。

これはO2O2Oの一例で、テレビというマスメディアを起点とし、屋外広告とオンラインの活動を連携させ、顧客を実店舗での購買まで誘導しています。

O2O2Oマーケティングの効果

O2O2Oマーケティングにはどのような効果があるのでしょうか。企業(広告主)にとって期待できるメリットを見ていきましょう。

O2O2Oは、マスプロモーションによる認知拡大だけでなく、最終的に消費者の購買につながる販促活動までを一貫性を持って行うことができる優れた施策と言えます。そして、この一連の施策のそれぞれの段階において、次のような効果があるといえます。

  • テレビCM・番組内でのクイズやゲームの企画を通して、多くの視聴者に商品を印象付けられる。
  • クイズやゲームの体験はSNSでシェアされることが多く、二次的な宣伝効果がある。
  • 屋外広告や交通広告を活用することで、近隣や沿線に住む人にアプローチできる。
  • スマホに無料のクーポンを配信することで、顧客を店舗に誘導できる。
  • クーポンの利用者を集計・分析することで、広告の費用対効果を測定しやすくなる。

O2O2Oマーケティングの事例

参加者が楽しめる工夫がされたO2O2Oマーケティングの事例をご紹介しましょう。

事例1:視聴者参加型CMを活用したキリン「氷結」のキャンペーン

キリンは、2016年9月にテレビCMと連動した「絶対押すなよ!氷結ゲット~ダチョウ倶楽部のあの王道ネタにみんなで参加!~」(CM出演:ダチョウ倶楽部)キャンペーンを実施しました。

このキャンペーンでは、テレビの視聴者は自分のスマートフォンを使ってCMに連動したゲームに参加。視聴者のゲーム参加状況は瞬時に計測され、CMの内容に反映されました。ゲームの参加後に「応募する」ボタンを押して応募完了。応募者には先着順で「氷結」のクーポンコードが届き、そのクーポンコードをコンビニエンスストア店頭の情報端末に入力することで、商品を無料で入手できるという仕組みでした。

実際に、CM中に約600万回スマートフォンがタップされ、ヤフーの検索ランキング2位(2016年9月20日)、SNSシェア約20万件を獲得しました。また、用意した15万本分のクーポンコードは、わずか数時間で配布完了となりました。(映像メディアに関する情報サイト「Screens」の記事『動画配信だけがテレビとネットの価値を最大化させる手段じゃない~O2O2Oの仕組みを確立、HAROiDが提供するテレビの未来とは?(前編)』より)

キャンペーンを手掛けた株式会社HAROiD代表取締役社長兼CEOの安藤聖泰氏は、キャンペーンの勝因として下記の3点を挙げています。

  1. 抽選ではなく先着順にした。
  2. 手間を残しローテクにした。
  3. 流通との連携ができた。

「先着順」でクーポンを発行するためには、応募順位のデータを瞬時に特定する必要があるため、抽選よりも技術的に難易度は高まります。しかし、ゲームの参加者にとっては、早く条件をクリアすれば確実にクーポンが入手できる先着順の方が魅力的です。先着順にすることで、参加者を夢中にさせることに成功したのです。

また、クーポンに引き換えるための手順に、あえて応募者が自分で調べたり選択したりするローテクな部分を残しました。手元のスマートフォンで検索したり、引き換えるコンビニエンスストアを選択したり、配布される対象商品や引き換え期間、引き換え方法などの詳細を注意深く調べる必要がありました。そのおかげでヤフーの検索ランキングが上昇し、SNSでシェアされるきっかけになったと考えられています。

また、飲料メーカーが、その取引先であるコンビニエンスストアとパートナーとなり、新しい協力体制でキャンペーンができたことも成功の鍵と考えられます。

事例2:屋外広告をゲーム画面にしたコカ・コーラのキャンペーン

オーストラリアのコカ・コーラは、屋外広告パネルをゲーム画面として使い、通行人が自分のスマートフォンを使ってゲームに参加できる街頭キャンペーンを実施しました。このキャンペーンは、主に10代をターゲットとしており、シドニー、メルボルンなど3都市の11カ所で展開されました。

専用アプリをスマートフォンにダウンロードして屋外広告に近づくと、屋外広告のパネルに的当てゲームが現われてゲームに参加できます。参加者は、スマートフォンの画面をスワイプして屋外広告の的に向かって氷を飛ばし、うまく的に当たれば、屋外広告のパネルから限定色の缶のコーラが出てくるという仕組みです。

キャンペーン期間の2週間で4,000人がゲームに参加しました。参加者のスマートフォンを使って飛ばされた氷は22,400個を超え、屋外広告パネルから提供されたコーラは240本。参加者は看板の前に平均で12分立ち止まりました。また、半数以上の人が繰り返しゲームに参加しました。

キャンペーンに参加するためにダウンロードしてもらった専用アプリを通して、参加者全員にお得な情報やクーポンが配られました。これにより、販促キャンペーンの再ターゲティングも可能となり、実店舗での売上につながりました。

O2O2Oは、テレビCMや屋外広告とオンラインの長所をつなぎ実店舗に顧客を誘導するマーケティング

従来のテレビCMや屋外広告は、興味を持っても店舗の訪問に結び付かないことがありました。しかしO2O2Oマーケティングでは、大勢の人が同時に見るテレビCMや屋外広告の長所と、パーソナライズされた体験ができるというオンラインの長所を組み合わせることで、視聴者に来店するきっかけを提示し、店舗へ誘導することができます。さらに従来の広告よりも無駄なく効果的な発信をするための効果検証がしやすい点も優れていると言えるでしょう。

参考:

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